『State of Decay 2』は、アメリカのゲーム開発会社であるUndead Labsが開発しMicrosoftが販売しているゾンビサバイバルゲームで、2018年5月22日にリリースされました。プレイヤーはゾンビに支配された世界で、生存者のコミュニティを築き、資源を集め、拠点を強化しながら生き延びることを目指します。
オープンワールド形式で、ソロプレイだけでなく最大4人の協力プレイにも対応しており、広大なマップでリアルなサバイバル体験を楽しめるのが特徴です。
State of Decay 2の魅力と特徴
拠点・コミュニティ要素
1.リアルなサバイバル要素
本作では、単にゾンビを倒すだけでなく、食料・医療品・弾薬・建築資材などの資源管理が重要で、クリア目標の一つであるPlague Heart(拠点型ボス)の破壊を進めながらコミュニティ運営を行わなければなりません。
コミュニティ住民の健康や士気も考慮しながら最適な判断を下す必要があります。

2. 周回ごとに変わるゲーム体験
7 Days to Dieのようなランダムマップこそありませんが、マップの資源やキャラクターのスキル、ゾンビやPlague Heartの配置などがプレイごとに異なり、毎回違ったサバイバルが楽しめます。
また、生存者は個々にスキルや特徴(Traits)を持っており、どのキャラクターをコミュニティの住民にするかで毎回戦略が変わりリプレイ性が非常に高いです。
またお気に入りのキャラクターは周回時に持ち越し可能です。

3. コミュニティの運営と拠点のカスタマイズ
本作ではプレイヤーはキャラクターを操作するTPS要素の他に、コミュニティを発展させるシミュレーション要素があります。
拠点を拡張し、医療施設や農園、ワークショップなどを設置し、拠点外にアウトポストを設置して資源の供給を受けて効率的な生活基盤を築く必要があります。
高難易度では資源も希少になるため、どの設備を優先するか、ローコストで士気を向上させる方法を模索するなど戦略的な動きが必要になります。

戦闘要素
ゾンビアポカリプス世界における戦闘
『State of Decay 2』の戦闘は、単なるアクションゲームとは異なり、慎重な判断と戦略が求められます。
ここではそのうち主な要素を抜粋して紹介します。
・近接戦闘の重要性
武器にはスニークキルを取るための各種ナイフに、ハチェット、カタナなどの刃物、バール、金属バットなどの鈍器、ショベルなどの大型武器があり、それぞれ攻撃速度や耐久力が異なります。近接戦闘を行う際はスタミナ管理が重要で、無計画に武器を振り回すと疲労してしまいゾンビに追い詰められる危険性が高まります。
しかし銃を使う事による騒音のリスク、弾薬が貴重な世界であるため、近接戦闘でいかにゾンビを倒すかが重要です。
・銃を使用するリスクとリターン
銃は非常に強力な武器ですが、発砲音が周囲のゾンビを引き寄せるリスクがあります。
サプレッサーを装着する事で性能低下と引き換えに騒音を抑える事が可能、マズルブレーキを装着すればより大きなダメージを与える事も可能です。
ただ弾薬の管理も重要になるため無駄撃ちは禁物になります。
・特殊感染者
ジャガーノート:巨体のゾンビで、非常に高い耐久力と攻撃力を持つ。近接で戦うのは非常に危険。
フェラル:速度と回避能力が高く、プレーヤーの足では逃げ切れない。奇襲されないように注意が必要。
スクリーマー:叫び声で周囲のゾンビを呼び寄せる。最優先で排除すべきターゲット。
ブローター:周囲に毒ガスをまき散らしてプレーヤーを疫病に感染させる。遠距離攻撃が有効。
その他にも疫病に感染させてくるゾンビ、銃を無効化する防弾チョッキを着たゾンビ、ゾンビ強化のランダムイベントでは攻撃すると爆発するゾンビ、ヘッドショットに耐えるゾンビなど様々なタイプが登場します。
・スニークキルの活用
戦闘は必ずしも正面から行う必要はありません。隠れながらゾンビに忍び寄り、静かに一撃で倒すスニークキルを活用することで、安全に攻略できます。
音を立てずに動くことで無駄な戦闘を避けることが重要なのも本作の特徴のひとつです。
・スキル構成で変わるサバイバル
格闘スキル一つだけとっても『ゾンビを正面から確殺』『大型の格闘武器で一気にゾンビをなぎ倒す』『ドロップキックでゾンビをダウンさせる』などバリエーションに飛んだ能力をそ持っています。
ランダムで付与される特徴と、心肺(移動)スキルや機知(探索)スキルなど他のスキルアップグレードと組み合わせる事で高HP・高スタミナでゾンビの大群との殴り合いをモノともしないキャラクター、隠密戦闘に特化したキャラクターや物資探索に特化したキャラクターなど様々なビルドを育てる事が可能です。
難易度で変わる世界
通常のゾンビに加えて、より強力な「特殊感染者」も登場し、さらに「血の疫病」と呼ばれる感染症のリスクも存在します。
難易度が上がるとゾンビの数や脅威も増す為、戦闘に慎重になるだけでなく感染の治療に必要な素材を集めるなど感染リスクの管理も重要になります。

オンライン協力プレイ
最大4人でのオンライン協力プレイが可能で、仲間と協力して拠点を守ったり、マップを攻略を楽しむ事ができます。本作は根強い人気があり、発売後も定期的にアップデートされた事から発売から7年経過した2025年でも一定数のアクティブユーザーを維持しています。

2025年~2026年には続編のState of Decay 3の発売が予定されていますので、発売が近づくと旧作である本作も復習がてら復帰する人が増えて、いま以上に盛り上がるかもしれません。
State of Decay 3の公式トレイラーはこちら
State of Decay 2: Juggernaut Editionについて
State of Decay 2: Juggernaut Editionは本作の発売2年後である2020年5月22日にアップデート版としてリリースされました。
現在はこちらのみ購入可能で従来のバージョンを持っていたユーザーも無料アップデートされました。
当ブログで掲載しているState of Decay 2の記事は基本的に『Juggernaut Edition(Update 38)』の情報なります。
State of Decay 2は発売当初はコンテンツ不足やバグの多さなどもあってメタスコアが70を切ってしまったように評価はあまり高く無くユーザーの評価も賛否両論でしたが、大型アップデートとも言えるJuggernaut Editionのリリース後も定期的にアップデートを重ねた事で、コンテンツが増えてバランス調整もされ、バグも修正されていきました。
その結果、Steamレビューで2020年のJuggernaut Editionの発売直後は賛否両論(好評率:69%)だったのが2025年3月現在では非常に好評(好評率:83%)と評価が大幅に改善されています。
悪い点は無いの?
ここまでState of Decay 2の魅力や良い点を書いてきましたが、
悪い点もきちんと書かない事は不義理になるので、このゲーム攻略記事の入口となるこのページでマイナス点や不満点なども書いておきます。
この記事を書いている2025年3月9日の時点で約561時間プレイしていますので、それなりに実感の籠った感想と思って頂けるかと思います。
1. ぼっち勢の場合、オンライン機能はほぼオマケ
ゲーム本編に友人を招く機能はついており、仲間内で楽しむ分には最低限のオンライン機能はついていますが現代のゲーム基準からすると物足りない所。
当然ランダムマッチや公共のマルチサーバーなどは存在しません。
つまりぼっちには厳しいオンライン事情なのが本ゲーム。
それ以外に4人でゾンビのラッシュを撃退するDay Breakモードがあり、こちらはランダムマッチとなっています。
ただDay Breakモードは最初は楽しめますが全部の装備をアンロックしようとすると何十回も周回する必要がありすぐに作業になっていくのと、アイテムは共用なので味方ガチャ要素が強い(フルオート射撃する人がいると詰む)上に、チーター対策もされていないのか、むしろチーターに遭遇しないマッチの方がレアです。
海外コミュニティでゲーム全体の評価が改善した現在でも、マルチプレイ機能には不満がある人が多く、次回作では強化して欲しいという声をよく見かけます。
2. 拠点建設の自由度が低い
拠点化できる建物が限られているのは、ゲーム性からまだ仕方がないとしてももう少し増やして欲しかったです。
あと拠点構築はスロットというあらかじめ決められた場所に何の設備を建てるか程度の自由度しかありません。
各拠点の固定設備ももう少し増やして差別化できるようにして欲しかったですね。
こちらもオンラインプレイ機能と合わせて本作の不満点としてよく挙がり、次回作では改善して欲しいという意見が多いです。
ただ自由度が高いゲームとしてよく挙がるマインクラフトや7 Days to Dieとはそもそもゲーム性が異なるので、そこまでの自由度を求めるのは少し違う気もします。
次回作ではState of Decayらしさを失わずに拠点カスタマイズの自由度を拡張して欲しい所。
3. 最後まで残ったバグ(発生後のフォローは可能)
上の方で「アップデートでバグも修正されていった」といった風と書きましたが、それでもバグは残っています。
ゲーム内でプレーヤーの不利益になる致命的なバグはだいたい解消されていますが、
ゲームクリア時に高確率でクラッシュして解散しようと思っていたコミュニティが強制的に継続してしまう
という非常に厄介なバグは残り続けました。
海外コミュニティでも発生要因は色々議論されてきましたが確定していません。
外部MOD一切無しでも発生するそうなので、日本語化MODを入れなければ回避可能というわけでもなさそうです。
私の場合、最初の頃は数回に1度程度でしたが、最近はもうバグに遭遇しない周回の方が珍しいレベルで発生していますので周回を重ねてデータ量が増えてきたら発生確率も上がる可能性が高いと予想しています。
ただこのバグに遭遇してしまったとしてもレガシーや実績はちゃんと入手できており、キャラクターも引き継がれています。
ひと手間かかるものの手動で不利益なくコミュニティを解散して次の周回に移行もできますので、対処方法を知っていれば単に面倒くさいだけのバグです。
あとこのバグに遭遇した際、稀にキャラクターが増殖します。もちろん手持ちアイテムも増殖します。まぁキャラロストしないだけマシですかね…?
対処方法はこちらの別記事でまとめています。

4. 仕様の穴が最後まで放置された(使うかは任意)
一応は改善されたバグと違って最後まで放置されたのがプレーヤーが有利になる仕様の穴です。
もうこれはグリッチといって良いほど強力です。
自分が運転してきた車の上に乗ると、ジャガーノートという耐久力と攻撃力に優れた特殊ゾンビとBloaterという毒ガスをまき散らす特殊ゾンビ、銃を撃ってくる敵NPC以外、全ての攻撃を無効化できるという仕様がこのゲームにはありまして、例えば建物内のPlague Heart(一種の拠点型ボス)に窓などから射線が通っていればほぼノーリスクで破壊可能、何故か最後までこの仕様は放置されました。
あと周囲のゾンビを全て消したり、キャラクターがダウンしてほぼ死亡確定な時にキャラロストせず確定で打開できる方法も存在します。
これらの仕様を使うかどうかはプレーヤー次第ですが、改善が無理で開き直ったのか最後に実装された最高難易度のリーサルはこの仕様を使う事が前提かと思うぐらいの高難易度で設計されています(※キャラクターや銃、弾薬、爆発物などの物資を大量に持ち越してリーサルに乗り込む場合は正攻法で普通に攻略できます)
5. アップデートでストレスを与えるだけの要素も追加された(回避可能)
2023年に実装されたカーブボール機能が代表例になります。
プレーヤーによってこれ以外も挙げる人がいますが、個人的に他は許容範囲かなと思います。
カーブボールはコミュニティ、マップ全体もしくは特定の地域でランダムイベントが発生する機能で、発生内容はプラスのものとマイナスのものがあります。
こう書くと周回するのに良いスパイスになるんじゃないか?と思われるかもしれませんが、このランダムイベントの中には「加減しろ莫迦」と言いたくなるもの、理不尽感があったりストレスを感じるもの、ゲームのテンポを著しく悪化されるものも含まれます。
その中で特に厄介なものを紹介します。
ゲームをプレイした事がない人でもわかるように書いていますので、プレイ済の方はちょっと違和感がある文章かもしれません。
- Black Heart・・・「加減しろ莫迦」と言いたくなるのコレ。Plague Heartという一種の拠点型ボスが大幅に強化されて高耐久になり、周囲のゾンビも強化されて走り回るようになります。またこのエリア内では「車の燃料消費が大幅に増える」か「継続ダメージを受け続ける」のどちらかのデバフを受けます。しかも影響を受けるエリアが時間経過で徐々に拡張するため発生したら早期の破壊を強要されるのが厄介で、自分で盤面を制御したい人はストレスも感じるかもしれません。
- Bangernomics・・・車のエンジン始動に時間がかかる、制御がし辛くなる、ブレーキの効きが悪くなるなど運転に対していくつかのデバフを受けます。State of Decay 2はMAPが広大で車移動が基本になるためこのイベントが発生している間はストレスを感じながら移動する事になります。あと普段と車の動きが変わってしまうので純粋に酔う。これが一番きつかったです。わたしはこのイベントが発生したら拠点に籠ってYouTubeを見ていました。
- Smoke Storm・・・近郊の化学工場で爆発が起きて煙が流れて来たというイベント。MAP全域が霧がかったように視界不良になります。車で移動する場合は徐行しないとまともに運転できないぐらいの視界で少し油断すると道路の放置車両や寝ているBloaterと衝突事故、テンポも悪くなりストレスだけたまるイベントで最終的にこちらも拠点に籠ってYouTubeタイムになりました。
他にもストレスを与えるカーブボールがありますがこの3つが突出しているかと思います。
BangernomicsとSmoke Stormはゲーム開発終盤のUpdate 37で追加されたものです(完全な蛇足アップデート…)
ちなみにこのUpdate 37でカーブボールのON/OFF、プラス/マイナスのカーブボールのみ発生するように設定などカスタマイズができるようになりました。
よってカーブボール機能をOFFにするかプラスイベントのみ発生に設定すれば、このストレス要素は解決できる旨を付け加えておきます。
(※カーブボールの設定方法については別途、解説ページを作成中です、しばらくお待ちください。完成したらここにリンクをはります。)
私の場合、BangernomicsとSmoke Stormがストレス要因すぎて、ナイトメア難易度をクリアした段階で限界を迎えてカーブポール発生無しに、リーサル難易度クリア後はプラスイベントのみ発生に設定しました…。
一度リーサル難易度のBlack Heartを経験してみたいのですが、この2つが嫌すぎて出来ていないのが現状。
出来れば特定のカーブボールだけ発生しないカスタマイズまでさせてほしかったという感想です。
ゲームの基本情報
基本情報
- タイトル: State of Decay 2(ステイト・オブ・ディケイ 2)
- 開発 / 販売:Undead Labs / Microsoft
- ジャンル: オープンワールドサバイバル
- 対応プラットフォーム: Xbox / PC (Windows)
- 発売日: 2018年5月22日(※最終アップデート 2024年10月)
- ゲームモード: シングル / オンライン強力プレイ(最大4人)
- 日本語:なし(簡単に導入できる有志日本語化MODアリ)
- Steam販売:対応
システム要件
Steamより一部抜粋して引用
https://store.steampowered.com/app/495420/State_of_Decay_2_Juggernaut_Edition/
最低環境
- CPU: Intel i5-2500 @2.7Ghz / AMD FX-6300
- メモリ: 8GB RAM
- グラフィック: NVIDIA GeForce GTX 760 2GB / AMD Radeon HD 7870
2010年代上期のPCでも何とか動くかなといった所。
推奨環境
- CPU: Intel i5 4570 @ 3.2Ghz / AMD FX-8350
- メモリ: 16 GB RAM
- グラフィック: NVIDIA GeForce GTX 1650 4GB / AMD Radeon R9 380
2010年代終盤に発売されたエントリーモデルからミドルクラスにあたるCPU、グラフィックボードが対象かなという印象。
まとめ
最後に不満点なども書きましたが『State of Decay 2』は単なるTPSゾンビサバイバルゲームではなく、コミュニティを管理し、資源を確保しながら拠点を運営していくという、戦略的なサバイバル要素が魅力の作品です。
プレイヤーごとに異なる体験が楽しめるため、リプレイ性も非常に高いです。
なお『隠れた名作』と記事タイトルにつけましたが、知名度が低いのは日本限定の話であって、世界的には2021年に累計プレーヤー数が1000万人を超えるなど超有名タイトルであります。
日本語に対応していない(※有志日本語化MODが存在しておりほぼ日本語化可能)事から日本ではあまり知られていないゲームでありますが、例えばマインクラフトをプレイしていると気付いたら建築そっちのけでひたすら素材を集めてしまうような資源や装備収集が好きな人には非常に刺さるゲームですので、本ブログではこのゲームの楽しさを伝えていければ嬉しいです。
日本語化の紹介記事はこちら!

本ブログでは初心者向けのガイドから、拠点運営のコツ、効率的な資源管理、特殊感染者の対策など、詳しく解説していきますので、ぜひチェックしてください!
コメント